愛され続ける3つの理由

1.伝統の味と時代を先取りした味を編み出す職人の技

有限会社亀谷堂 代表取締役 川村 正

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常務取締役 川村 陽介

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時代に応じた愛される菓子の追求と3つのビジョンの実現へ向けて

亀谷堂は1751年に創業で、私で16代目になります。初代「かめや利平」が「かめや」を創業し、成田山門前にて茶店を開業したのが始まりです。昔は、生菓子を製造していて、「利休饅頭」が流行ったこともあったそうです。歌舞伎の七代目市川團十郎が8年間、江戸を離れたときに成田にいたときがあり、そのときの親交が縁で直筆の大看板と由緒書きを頂きました。それは代々、大切に保管しているものです。七代目團十郎の直接のご依頼で「団十郎餅」「海老蔵飴」を製造し、七代目團十郎は舞台から聴衆にまいていたこともあったそうです。そして明治25年には、当時の川村利三郎が信仰が厚かったことから成田山御供物所の看板を正式に頂きました。

それ以降も時代とともに嗜好も変わってきますので、それに応じた商品を作り続けてきました。例えば蒸し羊羹、茶饅頭(利休饅頭)なども作ってきましたし、第四回菓子博覧会では出品した「ほほえみ」という商品が銅賞を受賞しました。私たち老舗の和菓子屋であっても、たとえばコンビニに行ってどのような商品が消費者に受け入れられているのかを研究したりもします。

私は25歳のときに代を継いで経営をしていますから、もう35年になります。当時は、父、母と三人で仕事をしていましたが、成田山の交通安全の御札というヒット商品につける御供物を手作りで作ることで一杯でした。今から10年ほど前に、成田山お供物だけでなく、一般の消費者向けの商品を手がけようということになりました。かねてか、50歳になったときに新たな展開を・・・と考えていましたし、ちょうどインターネットが出てきて通販をするのにも良いタイミングだったのです。

落雁は、伝統的な和菓子です。日本三大銘菓と古くから言われている物があります。石川の長正殿、新潟の越乃雪、島根の山川になります。これはみんな落雁の一種です。私は、今落雁が忘れ去られつつある中で、また落雁をスタンダードにしていくこと、それが私の使命だと思っています。日本のお菓子として連想されるものが、落雁になってほしい。子供にも知ってもらいたいと思います。私たちは、時代の流れに乗ったアレンジで、落雁というものを残していきたいと思っています。

これからの具体的なビジョンは、3つあります。ひとつ目は新しいタイプの落雁「ネオ落雁」を辞書に載せるということです。これを亀谷堂発の言葉として載せたいと考えています。二つ目は、落雁はとても保存期間が長いものなので、将来、宇宙食として宇宙に持って行ったり、備蓄食としての可能性を追求するということです。備蓄食としては、正式に出していくには試験を通過しなくてはいけませんが、当社の落雁の場合、保存するときに空気を抜いた状態で販売するように取り組んでいます。最後にモンドセレクションへの出品を2013年に実施する予定です。今までに落雁が出品されたことはないので、ネオ落雁を出品して、最高金賞を取りたいですね。